燃焼が続かない|近藤鉄工製ストーブの場合
事例8 新潟県加茂市Yさん
<不完全燃焼を起こしている>
(1)概要
1時間ほどでペレット燃料が燃焼ポットに溜まりだし、酸素不足気味になって炎が揺らぎはじめる。先日納品された新ペレット燃料を使いだしたころからこうした異常が出はじめた。不完全燃焼が原因で揺らいでいる炎を写真17に示します。
(2)トラブルの原因
燃料メーカーが原料の樹種を変更したことにより、ストーブ内の空気量が不適切となったことが原因であると思われます。燃料に関するトラブル及び機器と燃料との相性に関してのトラブルです。要因②、③に該当します。
また、ストーブのメンテナンスを行なったところ写真18(灰受け皿)、写真19、20(天板と熱交換器の間)のように燃焼灰が溜まっていたことが明らかになりました。溜まった灰によって燃焼に必要な空気フローが著しく悪くなり、ストーブ内の空気量が不適切になったことが原因の1つでもあると考えられます。
灰受け皿のお掃除はストーブ使用者の日常メンテナンスに含まれますが、天板と熱交換器のお掃除は、原則ストーブ設置業者が行なうものと思われます。日常のメンテナンス不足が原因であれば要因⑥、業者によるメンテナンス不足が原因であれば要因⑤に該当します。
(3)対策
ストーブ設置業者は年1回の定期メンテナンスの必要性を伝えるお知らせを使用者に郵送し、随時、消費者とのコミュニケーションを図って円滑なストーブライフを提案しています。さらに、熱交換器の形状を燃焼灰が溜まらないように、設計改善しました。
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写真18
燃焼灰が溜まってしまった灰受け皿 |
写真19
天板と熱交換器の間に溜まった燃焼灰 |
写真20
天板と熱交換器の間に溜まった燃焼灰 |
事例9 長野県小諸市M施設
<長時間の連続燃焼ができない>
(1)概要
電話でのペレットストーブですが、火力調整を小さくしても大きくしてもペレット燃料が早いスピードで落ちてくるため、ペレット燃料が燃え尽きる前に燃焼ポットに溜まっていってしまうようで、長時間の連続燃焼ができない。
そのまま放っておくと、ペレット燃料がこぼれる。燃焼室のお掃除は取扱説明書のとおり毎日行なっています。
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写真21
燃焼ポットに溜まってきてしまう様子(燃焼中) |
写真22
燃焼ポットに溜まってきてしまう様子(燃焼後) |
(2)トラブルの原因
燃料の落ちるスピード(間隔)は火力調整の大小にかかわらず、当該機種の場合、一定となっています。燃料がどんどん溜まっていってしまうことによる、ストーブ使用者の錯覚だと思われます。施設の大きな面積を暖房しているので、火力調整を大きめに設定して使用していることが多いとヒアリングの結果わかりました。
このストーブの機種には、燃焼に必要な空気量を調整できるダンパーがついています(写真23)。火力調整を大きめにするときにはこのダンパーを使用者が開いて空気を多めに取り入れる必要があるのですが、今回はまったく調整をしていないとのことでした。ストーブ設置業者は、設置時にその説明をしたそうですが、使用者は理解していなかったようです。要因⑥に該当します。
(3)対策
本トラブルのメンテナンス時に改めて説明した結果、実例を目の前に深く理解できたとのことでした。それ以降、トラブルの声はないそうです。写真23のテープは、使用者の日常的な火力に合わせたダンパーの位置にマーキングしたものです。
事例10 長野県小諸市Kさん
<灰が溜まり、長く使えない>
(1)概要
長い時間燃やしていると写真24のように燃料が溜まってしまい、連続してストーブを使うことができません。うちだけの問題ですか?
(2)トラブルの原因
写真25のように排気筒(煙突)の先端部(ベントキャップ)の網目が詰まっていたため排気が円滑に進まず、ストーブ内の空気が不適切となったことが原因と思われます。
また事例8と同様に、天板と熱交換器の間に燃焼灰が溜まっていたことも原因だと思われます(写真26、27)。排気筒のなかにも大量の燃焼灰が溜まっていました。
さらに事例2と同様に、燃焼ポットの位置もずれていました(写真28)。
ベントキャンプに関する説明は、取扱説明書に記載されています。要因⑥に該当します。燃焼灰の掃除に関するトラブルの要因は、事例8と同様に⑥。燃焼ポットの位置に関するトラブルの要因は事例2と同様に⑥に該当します。
写真25のベントキャップの網は取り外し可能で、暖房シーズンには外し、暖房シーズンが終わったら取り付けることを、ストーブメーカーは推奨しています。暖房シーズンが終わったときに、網の取り付けを忘れた場合、ベントキャップの穴から小動物が入り込むこともあります。写真29は小鳥が入り、排気筒の中に巣をつくってしまった様子です。鳥の巣がつくられたことに気付かずにストーブを使った場合、排気が円滑にできずに不完全燃焼など不安定な燃え方となります。排気ができないことは、とても危険なトラブルです。
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写真25
編目が詰まったベントキャップ |
写真26
天板と熱交換器の間に溜まった燃焼灰 |
写真27
お掃除後の天板と熱交換器の間 |
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写真28
ずれている燃焼ポットの位置 |
写真29
排気筒につくられた小鳥の巣 |
(3)対策
熱交換器の形状を変更し、燃焼灰が溜まらないように設計改善しました。